COSMOS ch web

ちょっと深掘りNEWS

災害、その時CATVは テレビと通信で支える安心安全な暮らし

2024年9月27日(金)

近年、頻発している大規模災害。豪雨・地震…四国中央市を災害が襲ったとき、ケーブルテレビ局では何が出来るのか。
市民の皆さんの安心・安全のための、日頃の取り組みや緊急時の対応を紹介します。

 

 

大災害に備えて

 

2011年の東日本大震災から13年。2016年の熊本地震、2018年の西日本豪雨災害など、自然災害は各地で大きな被害をもたらし、その地で暮らす人々の生活・経済・文化に影響を及ぼしてきました。今年1月に地震と津波が襲った能登半島では、9月にも豪雨により多くの被害が出ています。

いつ、どこで起こるか分からない大規模災害。四国中央市も例外ではありません。

8月初旬に「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が初めて発表、その数週間後には「過去最強クラス」とも呼ばれた速度の遅い台風10号の接近が予想され、一気に災害への危機感が高まりました。

いま出来ることは、防災の正しい知識を身につけ、一人ひとりが災害に備えること。

四国中央テレビでは、地元のケーブルテレビ局として、大雨・地震などの大災害を想定した報道と通信整備に取り組んでいます。
今回は、その取り組みを紹介していきます。

 

日頃の備え① 市防災告知有線システム

 

市内303ヶ所にある「四国中央市防災告知有線システム」。防災情報などを一斉にお知らせするための放送設備で、市内各地に設置された屋外拡声子局などからサイレンや音声を放送します。

このシステムには当社の光伝送路を活用。
市と当社の通信機器をネットワークで結び、セキュリティを担保した閉域網を構築しています。発信しているのは、全国瞬時警報システム(J-アラート)や気象警報などの緊急性の高い情報のみならず、ゴミ収集の予定や尋ね人のお知らせなども。日々の生活を支える貴重な情報ツールとなっています。
 


また、今年の4月からは「事業所向け防災告知端末設置事業」を開始。
紙のまち四国中央市には数多くの工場があり、そこで働く従業員たちは屋外の防災スピーカーの音を聞くことが難しかったことから、防災告知端末を市内の事業所に設置する取り組みを始めました。
これにより、工場での勤務中に災害が発生した場合にも従業員に迅速に情報が共有されるように。地域の防災力を高める取り組みのひとつとして、地域全体に普及を進めていきます。

 

三木特種製紙 寒川工場に設置された端末

日頃の備え② フリーWi-Fiを市内全避難所に提供

 

災害に強い街づくり、また各地域におけるにぎわい拠点の整備として有効なフリーWi-Fi(えひめFreeWi-Fi)を避難所指定などの公共施設122ヶ所に設置しています。
台風などで避難した際、データ通信量を気にすることなく、家族と連絡を取ったり情報を収集したりすることが出来ます。公民館のほか、霧の森などの観光施設にも設置しているため、災害時はもちろん、日常的にも市民・訪問者が自由にご利用いただけます。

日頃の備え③ 行政チャンネル

 

市のお知らせや天気予報・最新ニュースを放送している行政チャンネル

四国中央テレビのテレビサービスのご加入者さまが、地上デジタル放送121chで視聴いただける「行政チャンネル」。リモコンの12番を押すと視聴でき、四国中央市からの各種手続き・申し込みなどのお知らせや、イベント開催情報を市民ボランティアキャスターがお届けしています。

その他、天気予報や、防災告知システムと連動したテロップでの情報発信、愛媛新聞による国内外のトップニュースなど、リアルタイムで市民の皆さんが必要な情報を伝えています。

 

市民が求める情報を一画面に集約

なお、災害時にはメイン画面を切り替え
■災害対策本部の中継映像
■市内各地の防災カメラの中継映像
■冠水や通行止めなどの道路情報
■取材スタッフが撮影した避難所の様子 などを放送。

刻々と変わる災害情報や、住む地域のライブ映像を随時お届けすることで、市民のみなさんが備えや避難の適切な判断ができるよう取り組んでいます。

災害時の対応 台風10号の場合

 

災害時、欠かせないのが「最新の情報」。
大雨はいつ止むのか?避難所は開設されたのか?誰か避難しているのか?家の付近の河川の状況は?
自分がどう行動したらいいのか…緊急時の判断材料になるのがインターネットやテレビ、電話です。
四国中央テレビでは、そうした市内の通信サービスを担っています。

“災害時にテレビが観れない”、“インターネットが使えない”、そうしたご不便をおかけしないよう、日ごろからサポート体制を整え業務にあたっています。今回は、8月に発生した「過去最強クラス」の台風10号への対応を一部ご紹介します。

 

[システム部]

屋上にある自家発電装置

自然災害のうち、大雨や暴風の災害はある程度日時の予測がつきます。
システム部では、市内67%の皆様にご加入いただいているサービスを安定維持させるために、災害に伴う様々な障害を想定し備えています。

その一つが、自家発電機。停電時でも機械室の設備機器を止めることなく稼働させるため、社屋の屋上に設置しています。台風の接近前には、自家発電装置の点検・燃料補給を行いました。(今回の台風では幸い使用することはありませんでした)
台風接近時には、障害発生時に即座に対応ができるよう、スタッフが交代しながら24時間体制で待機しましたが、今回の台風では大きな障害もなく無事に対応を終えることが出来ました。

台風通過後にはケーブル線の点検も

また、システム部では、市内に張り巡らせた約700kmに及ぶ光ケーブルなどの保守も行っています。台風通過後に市内のケーブルの点検を行いましたが、垂れ下がったケースはありませんでした。

日本三大局地風「やまじ風」が吹く四国中央市。
風雨の影響でご自宅に引き込んでいる引込線が垂れ下がっていたり、外れそうだったりするなど、何か気になることがあれば、お気軽にコスモスネットワークまでご連絡ください。
 


 
[カスタマー部]

災害などの緊急時は特別態勢で対応

 
台風が多い夏は、悪天候の影響によりサービスのご利用ができないなどのお問い合わせが増えます。カスタマー部では、災害や緊急時は営業時間外であっても、お電話でのお問い合わせを受け付けています。また平時であっても、24時間の緊急対応は365日実施しています。
少しでもご加入者様の不安を和らげるため、迅速な対応を心掛けますのでご安心ください。

今回の台風接近に伴い、災害対応シフトを組んで業務にあたりましたが、大きな影響もなく終えることが出来ました。
 


 
[放送部]

リアルタイムの交通情報を放送

 

災害時の放送部では、リアルタイムの市内状況の情報発信を担っています。
道路の冠水や通行止めが発生した際には、情報をまとめて動画を編集し、行政チャンネルで放送。
市に災害対策本部が設置された際には本部にカメラを設置し、必要に応じて、本部から生中継で状況をお知らせします。

また、市内の状況を共有し、適宜、注意喚起を促していけれるよう、各地の防災カメラの映像をチェックし、河川の状況やアンダーパスの様子などを把握。いざという時にすぐ取材へ行けるよう準備しています。

自社で設置している防災カメラに加え、関川河川敷や国交省が設置したカメラの映像もチェック

あわせて、適切なタイミングで、コスモスチャンネル(地上波111ch)で放送している「コスモスタイム」や「愛媛新聞ニュース」内でこれらの映像をご覧いただけるように、常にスタンバイしています。

ご自宅にいると、周辺の状況や市内の他エリアの様子がわからず不安に感じる方も多いと思います。テレビで現在の様子を放送することで、安心材料や避難の目安にしていただければ幸いです。

 


 

[総務部]

災害時には、スタッフが緊急対応のため出勤し、交代で対応にあたります。スタッフも市民のひとり。まずは対応に当たるスタッフや家族が安全な状況でなければ、災害に立ち向かえません。

四国中央テレビでは、緊急時には全員の安否確認を行い、安全を確保したうえで当番のスタッフが出勤します。今回の台風では、社内の休憩室や会議室を解放し、不安ならば勤務者の家族も一緒に出社していただけるようにしました。長期に及ぶ大災害に備え、保存食や水などの備蓄もスタッフと家族の分を確保しています。
緊張感のある緊急対応の中で、出勤したスタッフが安心して業務に就けるよう、会社としてもさまざまな取り組みを進めています。

安心安全で快適なサービスをこれからも

 

  

今回の台風10号では、幸いにも大きな被害はなかった四国中央市。
しかし、南海トラフ地震をはじめ、自然災害はいつ・どこで起こるか予測がつきません。災害が起こった時、地元のケーブルテレビ局として何が出来るのか。
四国中央テレビは市民のみなさんの安心・安全のために、これからも考え続け、行動していきます。

 

  

筆:四国中央テレビ 岡部桃子(防災士)

関連ニュースRELATED

市民投稿で盛り上がる「撮りたて!しこちゅ~倶楽部」絶景写真の投稿主からのコメントも

市民投稿で盛り上がる「撮りたて!しこちゅ~倶楽部」絶景写真の投稿主からのコメントも

2021年にスタートした市民投稿企画「撮りたて!しこちゅ~倶楽部」。
四国中央市の景色やイベントなど、市民の皆さんが撮影した写真や動画を紹介しています。
SNSにアップされた投稿数は約5,000件!
どんな人が、どんな投稿をしているの?常連の投稿主3名のインタビューも掲載しています。

2024年9月1日(日)

【まちづくり番組放送】みんなで考えよう四国中央市のミライ

【まちづくり番組放送】みんなで考えよう四国中央市のミライ

この夏、市内で「まちの未来を考える」様々なイベントが行われています。
誰もが住みやすくなるためには?災害に強いまちとは?
幅広い世代が意見を交わした3つのイベントをご紹介します。番組を観ながら、あなたも一緒に考えてみませんか?

2024年8月1日(木)

地元渡船で手軽に船釣り体験!夏のキスを狙う【釣り吉8月号みどころ】

地元渡船で手軽に船釣り体験!夏のキスを狙う【釣り吉8月号みどころ】

西村&岡部が天満沖で夏のキス釣りにトライ!
今年の5月に営業を始めた「アオハタ渡船」の『ちょい釣りプラン』を体験してみました♪

2024年7月19日(金)

西村が初の釣り吉ロケ!地元サークルと夜釣り【釣り吉7月号みどころ】

西村が初の釣り吉ロケ!地元サークルと夜釣り【釣り吉7月号みどころ】

7/2から放送の釣り吉7月号は、釣り初心者の西村リポーターが登場!
四国中央市の釣りサークル「ツリス」の皆さんと初夏の夜釣りにチャレンジしました。果たして釣果は!?

2024年6月24日(月)