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背泳ぎ日本一&3種目で県記録更新!エリエールスポーツクラブ森下泰明選手の強さに迫る

2024年5月1日(水)

今春の水泳全国大会で「背泳ぎ日本一」に輝いた市内の中学1年生、森下泰明選手。
夢は“世界記録を出すこと!”
所属するエリエールスポーツクラブでは、どんな練習を行っているのでしょうか。森下選手と、指導する河端さんにインタビューしました。

目次

 ・男子11~12歳100m背泳ぎで日本一に
 ・0歳で水泳デビュー 森下泰明選手プロフィール
 ・悔しさバネに意識改革 1年で飛躍の理由とは
 ・将来の夢は世界記録保持者!実現へ向け一歩ずつ
 ・日本代表の指導経験も 河端篤志支配人
 ・オリンピアンに学ぶ「一流のマインド」スクール独自の取り組み
 ・水泳を通して心と体の健康づくりを
 ・スクール情報
 ・関連番組

男子11~12歳100m背泳ぎで日本一に

 

賞状とメダルを掲げる森下さん(提供:エリエールスポーツクラブ)

2024年3月末に行われた「第46回全国JOCジュニアオリンピックカップ春季水泳競技大会」において、四国中央市の森下泰明さん(12)が3種目に出場し、「男子11~12歳100m背泳ぎ」の部で見事優勝しました。“58秒39”はこれまでの自己ベストを更新する好タイム。

また「50m背泳ぎ」「200m個人メドレー」でも3位に入賞し、メダルを獲得。
出場した3種目すべてで、愛媛県の学童記録を塗り替えました。
 

東京アクアティクスセンターで行われた全国大会(提供:エリエールスポーツクラブ)

地元のスイミングスクール、エリエールスポーツクラブで日々練習に取り組んでいる森下さん。
どんな選手で、どれだけの練習を行っているのでしょうか。

0歳で水泳デビュー 森下泰明選手プロフィール

 

コーチの指導を受ける森下さん

今年の春、三島東中学校に入学した森下泰明さん。
水泳を始めたのは生後6か月の時でした。体が弱かったため、体づくりのために親子でエリエールスポーツクラブのベビークラスに参加したのがきっかけだったといいます。

その後、小学1年生の時に本格的な競泳に取り組む「強化クラス」に参加。自己ベストタイムを更新していく達成感や嬉しさから全国大会出場を目指して練習に励み、小学5年生の時には強化クラスの中のトップチーム「選手コース」のメンバーになりました。

選手コースの選手は、週に6日のハードな練習メニューをこなします。
平日練習は火~金曜日の放課後に2時間。土日は6時30分からの朝練で始まり、筋トレなどの陸上トレーニングを行ったあと、午後からまたプールでの練習を行っています。
1回の練習で泳ぐ距離はなんと6,400m!
小学5年生から高校生までの幅広い年齢の選手たちが、クロールやバタフライ、背泳ぎ…様々な泳ぎ方でレーンを往復し自分を追い込みます。

得意の背泳ぎを練習

厳しい練習が実を結び、ついに森下さんは6年生への進学を控えた春休みに、初めての全国大会に出場。緊張を胸に、小学5年生と6年生の選手が参加する「男子11~12歳」部門に挑みました。
その結果は…悔しい予選落ち。全国大会のレベルの高さを体感しました。

「だいぶひどいですね」と、森下さんは当時を振り返ります。

しかし同時に、全国トップクラスの選手と競い、その中で自分の順位が明示されたことで、「自分は頑張ればトップに立てる」というはっきりとした手応えを掴んだといいます。

そして、ここから1年後の快挙に向けて、頂点を目指した取り組みが始まりました。

悔しさバネに意識改革 1年で飛躍の理由とは

まず森下さんが行ったのは、自分自身についての分析。
家族からも指摘されていた「調子に乗りやすい性格」を見直すことにしました。

「大会に出ても成績が上下したり、水泳だけでなく生活や学習の面でもそうしたところがあって。調子に乗りたくなる時もグッと自制することを心掛けました」

全国大会での気づきを活かし、考え方から変えていったという森下さん。食事や勉強など、あらゆる取り組みが結果につながることを意識したといいます。

また、全国レベルで戦う同じ種目の高校生を参考にし、どんな泳ぎ方をしているのかを細かく観察。何回キックしているのか等のデータをふまえ、小学生の自分に置き換えたときにどう応用すればいいかを考えて実践していきました。

選手コースの生徒たち(右から2番目が森下さん)

そして約半年後に迎えた2度目の全国大会。森下さんは前回から大きく順位を上げ、背泳ぎ種目の小学6年生の中で2位にランクインしました。

その後、全国大会の上位2名の選手が選ばれる「秋季エリート小学生合宿」に参加。
自分と同じく、全国各地で努力し続けているよきライバルの存在に刺激を受けたといいます。

秋季エリート小学生合宿の様子(提供:エリエールスポーツクラブ)

合宿を終え、さらに次の全国大会へのモチベーションが上がったという森下さん。
“自分で考えて”練習することを心がけ、コツコツと努力し、ついに6年生を卒業した春に自己ベストで全国制覇を成し遂げました。

「これまでは全国大会に行くのが目標だったけど、全国順位が上がって、自分の練習の取り組み方が変わったのを考えると、『いけるな』と思って」

1年で大きく成長した森下さんが見据える次の目標、それは——

「世界の舞台で海外選手に負けない圧倒的な選手になる」

将来の夢は世界記録保持者!実現へ向け一歩ずつ

中学生になった森下さんの新たな挑戦が始まる

自分自身の泳ぎの強みについて、「得意なのはやっぱり背泳ぎ。上向きのストロークや、脚のしなやかな動きに自信がある」と話す森下さん。
磨き上げた泳ぎで、すでに次の目標達成に向けて歩みを進めています。

4月14日に行われた大会では、100m背泳ぎと200m背泳ぎで全国標準記録を突破。夏の全国大会「第47回全国JOCジュニアオリンピックカップ夏季水泳競技大会」への切符を手にしました。自己ベスト更新に向けてさらに試行錯誤しながら努力したい、と意気込みます。

また、いよいよ5月末には中学総体が始まります。

「2年生3年生と競うことになるけれど、『その人たちと肩を並べて戦う、そして勝つ』ということを目標にやっていきたいです」

 

“オリンピックで何回も戦って、最終的には誰にも破れないような世界記録を持つ、そんな選手になりたい”
四国中央市から世界の舞台へ。若きスイマーの挑戦にこれからも注目です。

日本代表の指導経験も 河端篤志支配人

生徒の自主性を大切にした指導

森下さんのような全国にはばたく選手の育成に力を入れている、エリエールスポーツクラブ。
現在、5つのカテゴリからなる強化クラスには72名が在籍し、切磋琢磨しています。
練習の様子を拝見すると、そこには“自分たちで考え、行動する”子どもたちの姿がありました。

河端篤志支配人

過去には日本代表を指導した経験がある河端篤志支配人。
生徒たちに泳ぎ方の指導を行いつつ、「なぜ努力するのか」「目標を達成するために必要なことは」といったマインド面での声掛けも大切に行っていると話します。

「がむしゃらにただ『頑張る』のではなく、データや体の使い方をもとに、自分に何が出来ていて、何が足りないのかを分析して課題を明確にしていく。これが重要だと思っています。自己分析ができてくるようになると、努力する方向が定まり目標を達成するための道筋がはっきりします」

大きな可能性を秘めた子どもたちに、正しく努力することの面白さや達成感を味わってほしい——コーチ陣のそうしたアプローチによって、次第に子どもたちの自主性が育ってきました。

「努力の仕方が分かった生徒は、水泳だけにとどまらず自分で考え、日常生活や勉強においても前向きになっています。生徒同士でのコミュニケーションも活発になり、いい雰囲気が出来てきました」

一人ひとりが夢や目標をもって努力するスクールづくりが、日本一の選手の育成につながってきたのかもしれません。

オリンピアンに学ぶ「一流のマインド」スクール独自の取り組み

ロンドンオリンピックに出場した堀畑裕也さん

エリエールスポーツクラブが毎年開催しているオリンピック経験者による教室。
生徒たちに夢を持って水泳に取り組んでほしいという思いから始まり、昨年は、2012年にロンドンオリンピックに出場した堀畑裕也さんが講師を務めました。
講演会のほか、泳ぎの指導やスクール生との対決など、オリンピック経験者と直接交流することができる貴重な機会です。

イベントの中で堀畑さんは「1年後にどう変化しているかではなく、今日の自分と比べて明日の自分がどれだけ進歩しているかが大事」「人として当たり前のことを出来るようになってほしい」と語り掛けました。

第一線で活躍した選手の言葉は、生徒たちにとって想像以上にいい影響が出ていると河端さんは話します。

「世界を相手に戦う先輩たちが、小学生や中学生の時にどんなことでつまづいたか、どうやってそれを克服したか…そうしたエピソードが子どもたちの背中を押したり、気づきになったりしていると思います。また一流選手の姿を見て、あいさつや感謝することの大切さを感じ、コミュニケーションの取り方などにも変化が出ているようです」

水泳を通して心と体の健康づくりを

楽しく体を動かして健康づくり

エリエールスポーツクラブでは本格的な競泳クラスだけでなく、ベビーから高齢者まで幅広い年齢の人が参加できる様々な水泳プログラムがあります。
どのクラスにも共通しているのは、水泳を通して「心と体の健康づくり」を行っているということ。

「スイミングは全身運動。ひとりでも多くの人に興味を持ってもらえると嬉しいですね。地域のスイミングスクールとして、みなさんが明るく楽しく水泳ができるよう取り組んでいきます」

スクール情報

エリエールスポーツクラブ 公式HP
〒799-0401
愛媛県四国中央市村松町722-1
TEL 0896-24-3688

関連番組

記事で紹介したニュース動画は、動画配信サービスで視聴できます。

 

2023/10/8「エリエールスポーツクラブ オリンピアンによる水泳教室」

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2024/4/4「背泳ぎ日本一・森下泰明選手 表敬訪問」

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筆:四国中央テレビ 岡部桃子

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